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パラレルセッション 1(PS-1)
  • 2024年7月23日
  • 15:30 - 16:30
  • 同時通訳あり

1.5℃ロードマップ– 脱炭素でチャンスをつかむ。未来をつくる。

要約

本セッションでは、気候変動1.5℃目標を、日本社会のウェルビーイング向上と両立しながら実現する戦略について議論を行いました。まず、甲斐沼美紀子の開会挨拶と導入に続き、栗山昭久が、日本において1.5℃目標と整合する野心的な排出削減に取り組む道筋の中に多数の事業機会があり、脱炭素を経済成長や豊かな暮らしの実現に活かし得ることを説明しました。次に、秋田智一氏が、デジタル技術を用いて電力需要側も含めて多地点を一元的に管理することで、経済合理的かつスピード感をもって建物屋根上での太陽光発電の導入を進め得ることを紹介しました。また、大塚尚子氏は、テレワークの促進やサプライチェーンの最適化などを含む、既存のやり方を変革する取り組みが、CO2排出削減に加えてコスト削減や社会課題の解決につながり得ることについて紹介しました。最後に、山口豊氏がモデレーターを務めたパネルディスカッションでは、デジタル化に伴う電力消費の増加への対応を需給両面で進めつつ、1.5℃目標を重荷ではなくチャンスととらえ、社会をより良い方向に導くための変化を起こすため、企業・市民が一体となって行動する必要性を確認しました。

主要メッセージ
  • 再生可能エネルギーの導入や、働き方やサプライチェーンの見直しを通じて脱炭素を推進することが、ビジネスにおいて経済合理性を持つようになってきている。すでにある技術やソリューションを最大限活用し、スピード感をもって実行に移すことが、気候変動1.5℃目標を達成する上で求められている。エネルギー供給側の取り組みだけではなく、需要側の取り組みもあわせて両輪として行うことで、ビジネスにも貢献できるようになる。
  • 地方に豊富に存在する再生可能エネルギー資源を地域と調和して活用することは、分散型の社会構造の実現やレジリエントなまちづくりを可能にする。地域の課題解決にチャンスを見出す企業が、ビジネスとして地域と協働することができるようになる。これにより、地域経済の活性化にとどまらず、ワークライフバランスの改善、安心できる質の高いくらしの実現にも貢献し得る。
  • 目指すべき持続可能な社会の姿を社会全体で共有することが重要である。また、政府には、その実現に率先して貢献しようとする企業が報われるような環境を整備すること、特に企業が予見性をもって課題解決に取り組めるようにすることが求められる。市民や消費者はこうした課題解決に貢献する企業を応援し、変革を支持していくことが求められる。

後援

パネルディスカッション

開会挨拶
 IGES 研究顧問
モデレーター
 テレビ朝日 アナウンス部 上級マネージャー
スピーカー
栗山 昭久 IGES 気候変動とエネルギー領域 リサーチマネージャー
スピーカー
 株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ 代表取締役社長
スピーカー
 富士通株式会社 執行役員EVP グローバルソリューションビジネスグループ 副グループ長

IGES 研究顧問

甲斐沼 美紀子

甲斐沼 美紀子

IGES 研究顧問

IGESの研究顧問及び気候中立社会戦略研究ネットワーク(LCS-RNet)の事務局長。1990年よりアジア太平洋地域に注目した気候安定化のための政策オプションの検討に用いる、アジア太平洋統合評価モデル(AIM)の開発に取り組む。IPCCの第4次及び第5次評価報告書、IPCC 1.5℃特別報告書の主執筆者。日経地球環境技術賞(1994年)、統合評価モデリング・コンソーシアム(IAMC)から生涯功労賞(2022年)などを受賞。

テレビ朝日 アナウンス部 上級マネージャー

山口 豊

山口 豊

テレビ朝日 アナウンス部 上級マネージャー

1992年テレビ朝日にアナウンサーとして勤務。以来30年以上、様々な報道番組に携わる。

週末夕方のニュース番組「スーパーJチャンネル」で13年半にわたりキャスターを担当 。「報道ステーション」では10年にわたってリポーターを務め、豪雨災害の被災地など日 本全国の現場や、氷床の溶け行く北極圏グリーンランド、海面上昇の被害にあう太平洋マ ーシャル諸島、スーパー台風ハイエンの被災地フィリピンなど、世界の温暖化問題の最前 線を取材してきた。ドイツや日本各地の再生可能エネルギーの現場なども取材。「気候変 動」、「再生可能エネルギー」などをライフワークにして、取材を続けている。

これまでに、「『再エネ大国 日本』への挑戦」、「成長戦略としての新しい再エネ」とい う2冊の本を出版。

環境省中長期の気候変動対策検討小委員会委員、中央環境審議会総合政策部会臨時委員。

栗山  昭久

栗山 昭久

IGES 気候変動とエネルギー領域
リサーチマネージャー

株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ 代表取締役社長

秋田 智一

秋田 智一

株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ 代表取締役社長

広告会社勤務を経て、2009年環境経営戦略総研(現 株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ)に入社。主に新規事業開発責任者として太陽光発電事業、電力供給事業を推進。

2017年にVPP事業の推進を目的とした株式会社VPP Japanを、2020年7月には、日本初の電力余剰電力循環プラットフォーム構築する株式会社アイ・グリッド・ラボを設立し、代表取締役を兼任(両社とも、2024年に株式会社アイ・グリッド・ソリューションズに吸収合併)。

2021年5月、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズの代表取締役社長就任。

富士通株式会社 執行役員EVP グローバルソリューションビジネスグループ 副グループ長

大塚 尚子

大塚 尚子

富士通株式会社 執行役員EVP グローバルソリューションビジネスグループ 副グループ長

富士通に入社後、流通企業担当営業としてキャリアをスタートし、情報サービス・通信キャリア向けのソリューション提案に従事。

マーケティングや事業戦略部門を歴任し、2015年にはイノベーティブサービス事業本部にて新規事業創出に取り組む。

以降スマートアグリカルチャー事業などを手掛け、ソーシャルデザイン事業本部を経て2022年にDigital Solution事業本部長代理。

2023年4月よりソーシャルソリューション事業本部長
2024年4月より現職

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