2012 年に設立された「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学 - 政策プラットフォーム(IPBES)」は、生物多様性評価に対する世界の見方を変えました。IPBESは、生物多様性とその損失のさまざまな側面に関して、複数の世界規模の報告書を作成してきました。これらの報告書は、政策立案者に生物多様性に関する一般的な傾向を知らせるため段階的なデータを提供し、各国政府が同様の評価を自国で実施するよう促し始めています。
日本はIPBESへの関与と支援に関して世界で最も積極的な国のひとつです。直近では、生物多様性のシナリオとモデルをテーマとした、日本にとっては3番目となるIPBES技術支援機関(TSU)を受け入れ、人員を配置するという申し入れが日本政府より行われ、IPBESはそれを受諾しました。IGESはそのTSUの受け入れ組織となっています。本セッションでは、世界の生物多様性評価の全体的な動向、生物多様性分野と日本におけるIPBESの役割、新しいTSUの今後の活動について議論します。