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SATOYAMAイニシアティブと社会変革―自然共生社会の実現に向けて―

SATOYAMAイニシアティブは、日本の里山・里海のような世界の「社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)」の保全と持続可能な利用を推進しています。本セッションでは、ポストコロナ時代の自然と調和したレジリエントな社会の実現に向けた社会変容にSEPLSが果たす役割を議論します。そのため、専門家による基調講演、ベトナムとフィリピンの事例紹介、ならびに今後のCOVID-19後の時代の自然共生のあり方やポスト2020年生物多様性世界目標への示唆についてのパネルディスカッションを行います。

セッション サマリー レポートスピーカー

IGES 自然資源・生態系サービス
リサーチマネージャー

髙橋 康夫

髙橋 康夫

IGES 自然資源・生態系サービス リサーチマネージャー

専門は生態学と自然の価値評価。IPBESアジア・オセアニア地域評価報告書にフェローとして執筆に参加した他、IPBES地球規模評価報告書にはcontributing authorとして関与。この他、自然と共生する農林水産業を国際的に推進するSATOYAMAイニシアティブに関する助成事業や調査研究にも携わる。北海道大学農学部卒、英国ケント大学ダレル保全生態学研究所修士課程修了。

国連大学サステイナビリティ
高等研究所 所長

山口 しのぶ

山口 しのぶ

国連大学サステイナビリティ高等研究所 所長

青山学院大学文学部英文科卒、米コロンビア大学行政大学院において修士号、同大学理文科大学院にて博士号を取得。ユネスコのパリ本部にて教育局教育政策課専門員、中国北京事務所では教育開発専門員を歴任し、教育制度の発展に携わる。さらにICTと教育、世界文化遺産地域開発、国際開発の専門家として東京工業大学学術国際情報センターにて2002年から助教授を2006年より教授を務める。2005年から2007年までは東京工業大学学長特任補佐も兼任。2019年11月より現職。

IGES 理事長

発表資料(1.6MB)

武内 和彦

武内 和彦

IGES 理事長

1974年東京大学理学部地理学科卒業、1976年同大学院農学系研究科修士課程修了。農学博士。東京大学アジア生物資源環境研究センター教授などを経て、1997年より2012年まで同大学院農学生命科学研究科教授、2008年より2016年6月まで国連大学副学長・上級副学長。2012年4月より東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)機構長、教授/特任教授。2017年7月より公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)理事長。
2019年4月より東京大学未来ビジョン研究センター特任教授。中央環境審議会会長、Sustainability Science誌(Springer)編集長、Distinguished Chair, Wangari Maathai Institute for Peace and Environmental Studies, University of Nairobi等を兼務。

専門は、緑地環境学、地域生態学、サステイナビリティ学。

コミュニティ・アントレプレナー育成研究所 (CENDI) 研究員、プログラム・マネージャー

発表資料(3.3MB)

キエン・ダン

キエン・ダン

コミュニティ・アントレプレナー育成研究所 (CENDI) 研究員、プログラム・マネージャー

オーストラリア国立大学で学士(環境管理と地理学、2006年)を取得し、その後、オーストラリア国立大学で修士(林業科学と管理、2013年)を取得。2006年よりSocial Policy Ecology Research Institute (SPERI)に勤務し、研究開発、出版プログラム、HEPAエコファーミングスクールを含む農家フィールドスクールのプログラムを担当。行動研究、応用トレーニング、そしてアドボカシーを基に、森林利用とガバナンスにおける地域のイニシアチブと伝統的な知恵を強化し、生態系農業、森林保護、生態系保全、生物多様性保護に向けた少数先住民族の若者のエンパワーメントとスキル向上に尽力した。

2015年からは、ベトナム全土の多くのコミュニティにおける森林所有権プロジェクトを専門とし、生態系サービスと生物多様性のための森林保護にも取り組んでいる。HEPAエコファーミングスクールでは、2006年からHEPAエコファーミングスクールの運営方針の立ち上げに参加しており、能力開発と森林の生物多様性の長期モニタリングのためにHEPAを監督している。

フィリピン大学ロスバニョス校 森林と自然資源学部 社会林業・森林ガバナンス学科 教授

発表資料(4.9MB)

レニ・ディアマンテ・カマーチョ

レニ・ディアマンテ・カマーチョ

フィリピン大学ロスバニョス校 森林と自然資源学部 社会林業・森林ガバナンス学科 教授

レニ・D・カマーチョ博士は、フィリピン大学ロスバニョス校(UPLB)の社会林業・森林ガバナンス学部(CFNR)の教授である。2013年から2015年および2017年から2019年の両期間においてフィリピン大学より優秀な研究業績あげた者を称えるUP Scientist 1を授与した。2001年にオーストラリアのシドニーにあるマッコーリー大学で環境学の博士号(環境経済学専攻)を取得。フィリピン、韓国、日本、インド、中国、ASEAN地域の研究ネットワークパートナーとともに、天然資源/林業経済学および社会林業学において、マングローブ生態系、森林伝統知識、アグロフォレストリー、生物多様性保全、気候変動の分野での研究を行っている。

国連大学 サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 国際Satoyamaイニシアティブ リサーチ・フェロー

発表資料(2.4MB)

西 麻衣子

西 麻衣子

国連大学 サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 国際Satoyamaイニシアティブ リサーチ・フェロー

国連大学サステイナビリティ高等研究所のリサーチ・フェローとして国際SATOTAMAイニシアティブ・プロジェクトに携わる。民間企業で都市・地域計画、参加型開発、地方給水などのコンサルタント業務を経験した後、ミレニアム生態系評価のフォローアップの一環として日本の里山・里海評価などの研究・評価事業にコーディネーターとして従事。コロンビア大学博士課程修了・博士(都市計画)。主な研究分野・関心領域は、社会・生態システムのガバナンス、地域計画、農地政策など。

国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 国際SATOYAMAイニシアティブ・プロジェクト シニア・コミュニケーションズ・コーディネーター

ウィリアム・ダンバー

ウィリアム・ダンバー

国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 国際SATOYAMAイニシアティブ・プロジェクト シニア・コミュニケーションズ・コーディネーター

ウィリアム・ダンバーは国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の国際SATOYAMAイニシアティブ・プロジェクトにおいてシニア・コミュニケーションズ・コーディネーターとして勤務。UNU-IASに入所する以前は、民間企業や公共機関で翻訳者、編集者、ライターとして従事し、数年間、教育や学問の分野でも勤務。米国のコロラド・カレッジ大学(人類学部)を卒業し、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)の修士課程(アジア言語と文化学部)を修了。

環境省自然環境局長

鳥居 敏男

鳥居 敏男

環境省自然環境局長

京都大学農学部林学科を卒業後、1984年環境庁(当時)入庁。富士箱根伊豆、上信越高原、瀬戸内海等の国立公園管理事務所で勤務。2009年からは生物多様性地球戦略企画室長として2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議の成功に尽力。2011年からは東日本大震災後の東北地方環境事務所長を務め、その後、自然環境局自然環境計画課長、大臣官房審議官等を経て2019年7月から現職。