• テーマ別会合 1
  • 2021年11月25日
  • 15:00 - 16:00

気候変動適応の加速に向けた「自然を活用した解決策」 ― アジア太平洋諸国の可能性と課題

  • 英語

自然を活用した解決策(NbS)は社会的便益のために自然を活用する方策を包括するアプローチとして、気候危機、生物多様性の保全、持続可能な開発目標という各政策課題の橋渡しを果たしうる戦略的重要性を持っています。本セッションでは、適応とレジリエンスの観点からNbSに関する最新の政策・研究動向を検討します。主要な論点としては、多便益実現に向けた方策や、NbSへの資金調達の方策を挙げ、マングローブの生態系サービスを取り扱う研究などの具体例も交えた議論を行います。最後に、アジア太平洋地域において気候変動適応、持続可能な開発を統合するアプローチのひとつとなりうるNbSへの戦略的取り組みの加速に向け、今後の主たる検討課題を提示します。

関連出版物
スピーカー

IGES 適応と水環境 / サステイナビリティ統合センター 主任研究員

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ダスグプタ・ラザシ

ダスグプタ・ラザシ

IGES 適応と水環境 / サステイナビリティ統合センター 主任研究員

ダスグプタ・ラザシ博士は京都大学で博士号を取得し、現在はIGESのサステイナビリティ統合センターで主任研究員を務める。研究テーマは、リスクに配慮した土地利用計画、生態系減災(Eco-DRR)、社会-環境シナリオプランニング、参加型保全、災害リスク管理である。近年は、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学・政策プラットフォーム(IPBES)の評価において、主執筆者(LA)を務めている。その他、定評ある国際ジャーナルで50以上の査読付き論文を執筆し、複数の書籍を編集している。また、Sustainability Science (Springer) や Anthropocene Science (Springer) など、複数の有名な国際ジャーナルの編集者を務める。 最近の著書として、“Blue-Green Infrastructure across Asian countries: Improving Urban Resilience and Sustainability”(Springer)がある。

フィリピン大学ロスバニョス校 生物科学研究所 植物生態学 教授

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ダマサ・M・マカンドッグ

ダマサ・M・マカンドッグ

フィリピン大学ロスバニョス校 生物科学研究所 植物生態学 教授

マカンドッグ教授は、植物生態学の教授で、植物生態学、基礎生態学、定量的生態学、生態系サービスと気候変動、地球科学、生物学などの講義を担当しています。 また、生物学、植物学、環境科学の学部生および大学院生のアドバイザーとして、彼らの研究活動を指導しています。

また、研究にも積極的に参加し、学際的な研究チームを指導しています。 研究テーマは、土地利用の変化とその生物多様性および水文学的バランスへの影響、生物多様性情報システム、気候変動と環境リスク評価、淡水湖のレクリエーションおよび水産養殖に対する環境収容力、沿岸災害軽減に対するマングローブの生態系サービス、気候に関する意思決定支援フレームワークの開発、先住民族のムヨン-パヨ・システムにおける水と栄養の動態、海洋プラスチックごみ、農業およびアグロフォレストリー生産システムの持続可能性など多岐にわたります。

IUCNアジア 水と湿地のシニアプログラムオフィサー

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ラファエル・グレメット

ラファエル・グレメット

IUCNアジア 水と湿地のシニアプログラムオフィサー

ラファエル・グレメットは、バンコクにあるIUCNアジア地域事務所の水と湿地のシニアプログラムオフィサーであり、UNFCCCとラムサール条約における自然を活用した解決策の地域フォーカルポイントでもある。湿地の管理とエンジニアリングの修士号(フランスのアンジェ大学)を取得。政府、INGO、政府間組織との環境保全活動に14年の経験を持ち、水と越境協力、湿地管理、沿岸生態系、漁業、レジリエンスのための自然を活用した解決策など様々なテーマを扱っている。

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