本セッションでは、国連環境計画(UNEP)が近く発表する報告書「Strengthening the Environmental Dimension of the Voluntary National Reviews in the Asia-Pacific: Lessons Learned and Ways Forward(アジア太平洋地域の自発的国家レビュー(VNR)における環境側面の強化:教訓と今後の方向性)」の概要を紹介します。本報告書は、2016年から2021年にアジア太平洋地域の36カ国が作成し、国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)に提出した50件のVNRを対象に実施したUNEPとIGESの共同調査結果をとりまとめたものです(支援:ノルウェー政府)。
本報告書は、VNRの作成において求められる広範かつ包摂的な協議プロセスのほか、既に複数回VNRを作成している国がレビューの一貫性をどのように高めているのかについて言及しています。また、特にSDGsの環境側面について、SDGs全般のみならず、SDGsの進捗を測るデータ・指標に関しても優良事例と課題を明らかにしています。さらに本報告書では、2030年までのSDGs達成に向けて、VNRのプロセスならびに環境関連のSDGs目標・ターゲットへの取り組みを強化するための提言を示しています。