2022年9月末現在、日本では785自治体が「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」を表明しています。他方で、表明したものの、実際にどうやってゼロカーボンシティを達成するのか悩んでいる自治体が少なくないと聞きます。また、日本は2030年に温室効果ガス46%削減、2050年にカーボンニュートラルの目標を掲げていますが、個人のレベルでは、数値目標だけでは今一つ自分ごととして腑に落ちないのではないでしょうか。一方、私たちを取り巻く衣食住や移動、ライフスタイルについて、私たちは選択肢を賢く選んでいくことで、脱炭素社会に向けた意思を示すことができます。
近年欧州で展開されている気候市民会議は、こうした状況に一石を投じる一つのきっかけになる可能性があります。もちろん、欧州の気候市民会議の事例をそのまま日本の社会に持ち込むことはできませんが、日本なりの活用のあり方についていくつかの示唆を得ることができると考えます。
IGESは2022年10月に、英国の気候市民会議について調査ミッションを派遣しました。本セッションでは、この調査で得られた最新の事例を紹介します。また、これまでに日本で実施されてきた気候市民会議からの学びや、IGESが実施してきた1.5℃ライフスタイル研究を踏まえて、脱炭素社会実現に向けて個人は何ができるのか、また私たちを取り巻く地域は何ができるのか、それぞれの役割と可能性について展望します。