- 再生可能エネルギー、持続可能な消費と生産、気候セクターなどにおいてSDGsの相互関連性を戦略的に活用することは、特にCOVID-19からの復興フェーズにおける持続可能な開発にとって不可欠である。
- 各SDG間のシナジー、技術革新、そしてジェンダーを中心に据えた投資に焦点を当てた迅速で多様な取り組みがSDGsを成功裏に達成するために重要である。
- 指標の対象範囲を維持しつつ指標の数を整理・削減することで実現可能性を高める主要指標化により、SDGsの進捗を効果的かつ効率的にモニタリングできる。
本セッションでは、2030アジェンダの折り返しを過ぎた今、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを進展させる迅速な行動の必要性を強調し、SDGsの相互関連性とデータに基づく手法を戦略的かつ学際的に活用する方策について議論を行いました。具体的には、SDGs間のダイナミックな相互作用と、世界における持続可能性の実現に向けた革新的な戦略ならびに実践的な応用事例について知見を共有しました。
ランジュラ・バリ・スワイン氏は、特にエネルギー、持続可能な消費と生産および気候変動に関する目標に焦点を当てて相互関連性を検証しました。また、COVID-19がSDGsの進捗や持続可能な投資に与えた影響に関する最新の研究成果を報告しました。ヨンイ・ミン氏は、「国連持続可能な開発目標レポート2023」の概要を説明し、「人々と地球のためのレスキュープラン」の緊急性を強調した上で、SDGs達成のために女性、女児、デジタルインフラへの投資を訴えました。ヴィヴェカ・パーム氏は、SDGsを実現するためのスウェーデンの政策の効果についての洞察を共有し、政策の一貫性と持続可能性に向けた包括的なアプローチの必要性を強調しました。最後に、徐明氏は、SDGs進捗評価における課題を取り上げ、データ収集と分析を最適化するために主要指標を特定するハイブリッド手法を提案しました。
ISAP2023 ポスターセッション
今年のISAPでは、メイン会場であるパシフィコ横浜5階のエレベーター前のスペースで、ポスターセッションを実施します。ポスターセッションとは、研究員がそれぞれの研究や活動を紹介するポスターを貼り出し、関心のある方・お立ち寄りいただいた方にその内容を直接ご説明する発表形式で、国際会議や学会などでは一般的な発表方法です。
IGESではISAPの会合で取り上げられているトピック以外にも、様々な研究や活動が行われています。そうした多様なプロジェクトについて、研究員と直接対話していただけます。研究員たちにとっても、質問を受けることによる新たな気づきや、同じような研究をしている方との繋がりなど、得るものが多いのがポスターセッションです。会場にお越しの際には、ぜひポスターの発表者に気軽に声をおかけください。ステージからの発表を聞くセミナーとはまた違った、ポスターセッションならではの会話のキャッチボールをお楽しみください。
さらに、今回はスペシャル企画として、生物や科学に興味を持つ中学生・高校生もポスターセッションに発表者として参加してくれます。IGESの研究員と肩を並べて自分の研究を発表する、若き研究者の卵にもご注目ください。
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