- 2025年7月29日
- 9:00 - 9:20
- 503 + オンライン
- 同時通訳あり
主催者およびパートナーからの開会挨拶
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来賓挨拶
浅尾慶一郎環境大臣は冒頭、人類の活動が地球の限界を超えつつあり、気候変動、生物多様性の損失、環境汚染というトリプル・クライシス(三重の危機)が引き起こされていると述べました。こうした中、問題解決のシナジーを高め、トレードオフを最小化していくことが求められており、日本が2024年3月の第6回国連環境総会においてシナジー推進のための決議を提案し採択されたことに言及しました。そして、この決議の実施をアジア太平洋地域で進めるため、環境省、IGES、国連アジア太平洋経済社会委員会、アジア開発銀行などと作成を進めている「アジア太平洋シナジーレポート」について触れ、公正な移行の概念を踏まえたシナジーの強化に関するノウハウを取りまとめていくとしました。その上で、今後も多くの国や機関と連携しながら、持続可能な開発目標(SDGs)と気候変動対策に係る目標の達成、トリプル・クライシスの解決に向けたシナジーの重要性を世界に訴え、その実施を支援することで世界をリードしていくとする日本の役割を改めて強調しました。最後に、今回のISAPがシナジー強化と公正な移行に関する具体的な議論を深める機会となることを期待すると述べました。
橋本和也神奈川県副知事は、IGES が連携事業などを通じて県の政策形成に貢献していることに謝意を表し、「かながわ脱炭素ビジョン2050」をその一例として挙げました。続いて、今回の ISAP のテーマに沿って県の主要施策を紹介しました。気候変動対策については、国に先駆けて2050 年脱炭素社会の実現を表明し、温室効果ガスの排出削減目標を引き上げたこと、そして「神奈川県地球温暖化対策計画」の全面改定を図ったことを説明しました。生物多様性保全については、「かながわ生物多様性計画」に基づき、地域毎の特性に応じた施策を進めていると述べました。水・大気環境汚染対策については、国の法令より厳しい規制を課す条例を制定し、環境リスク低減に取り組んでいること、循環型社会形成に関しては、「神奈川県循環型社会づくり計画」の下で資源循環の取り組みを推進していることを挙げました。さらに、2027 年に横浜市で開催される国際園芸博覧会と県の取り組みについても言及しました。最後に、県政の基本理念である「いのち輝く“Vibrant INOCHI”」の下、持続可能な地球環境の実現に向けて、今後も各種施策に積極的に取り組んでいくことを強調しました。
開会挨拶
武内和彦 IGES 理事長は、気候変動、生物多様性の損失、環境汚染のトリプル・クライシスが深刻化すると同時に、紛争や地政学的変化により地球規模課題を取り巻く情勢が大きく変化していると述べました。こうした中、問題に個別に対処する従来型のアプローチから脱却し、諸課題を俯瞰して統合的に解決を図る「シナジー」の重要性が一層高まっていると指摘しました。また、誰一人取り残さない形で持続可能性を実現する「公正な移行」もあわせて考慮する必要があると強調しました。今回のISAPでは、変動する世界でいかに社会の変革を進めることができるのかについて、「シナジー」強化と「公正な移行」に焦点を当てながら、統合的アプローチに基づくIGESの研究活動・成果をもとに議論を深めていくとしました。そして、主要セッションの論点紹介に続き、若者世代とのインタラクティブ会合や多様な参加者と情報共有を図るネットワーキング会合など、包摂性を深めるISAPの試みにも言及しました。最後に、IGESが開始した第9期統合的戦略研究計画について紹介し、統合的な視点から世界のニーズに応える「サステナビリティ・シンクタンク」としての展望を述べました。


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