COVID-19の危機は、多大な苦しみと損失をもたらしました。その一方で、地球と人々の健康を脅かす問題の解決策を再考する機会にもなりました。この再考は、17の持続可能な開発目標(SDGs)の進捗を加速させるために特に重要です。現在、SDGsを期限である2030年までに達成できそうな国はありません。COVID-19や過去7年間のSDGsの経験を振り返ることは、SDGsが期限切れになる2030年以降のサステナビリティ・アジェンダのデザインを改善する方法を考える上でも有益です。本セッションの目的は、以下の2つの質問について、インタラクティブな対話を行うことです。
政策立案者、ビジネスパーソン、市民社会、その他のステークホルダーは、COVID-19の危機を、SDGsの進捗を加速させる機会に変えるにはどうすればよいか?
COVID-19と現在のSDGsから得られる教訓は、2030年以降の野心的なアジェンダに貢献できるのか?
IGES サステイナビリティ統合センター リサーチリーダー
エリック・ザスマン
IGES サステイナビリティ統合センター リサーチリーダー
IGESのサステイナビリティ統合センター リサーチリーダー。テキサス大学オースティン校公共政策およびアジア研究にて修士号取得、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)にて政治学博士号を取得。過去20年間にわたりアジアの環境課題を主な研究対象とし、中国での水不足や大気汚染規制、環境規制分野での研究論文や出版物を多数執筆。中国の黄河管理委員会や環境科学研究アカデミーとも協働。現在、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書(第17章)のリードオーサーを務めている。
ポツダム気候影響研究所理事、ポツダム大学地球システム科学 教授
ヨハン・ロックストローム
ポツダム気候影響研究所理事、ポツダム大学地球システム科学 教授
レジリエンス、地球規模の持続可能性、そして持続可能な開発分野において世界をリードする環境科学者。現在はポツダム気候影響研究所で理事を務め、ポツダム大学で地球システム科学の教授として教鞭を握っている。それまではストックホルム・レジリエンス・センターで所長を務めていた。
東京大学 理事、未来ビジョン研究センター 教授、グローバル・コモンズ・センター ダイレクター
石井 菜穂子
東京大学 理事、未来ビジョン研究センター 教授、グローバル・コモンズ・センター ダイレクター
1981年大蔵省(現財務省)入省。国際通貨基金(IMF)エコノミスト、世界銀行ベトナム担当、世界銀行スリランカ担当局長などを歴任。2010年財務省副財務官。2012年地球環境ファシリティCEO。2020年8月より東京大学理事、未来ビジョン研究センター教授。新設されたグローバル・コモンズ・センターのダイレクターとして、人類の共有財産である「グローバル・コモンズ」の責任ある管理について、国際的に共有される知的枠組みの構築を目指している。東京大学博士(国際協力学)。