• テーマ別会合 10
  • 2021年12月2日
  • 11:00 - 12:00

里山・里海にみる生物多様性、気候変動と持続可能な開発のコベネフィット

  • 英語(同時通訳あり)
SATOYAMAイニシアティブ

生物多様性と気候変動に関するIPBES-IPCC合同ワークショップ報告書は、この2つの課題の相互依存性に注目する中で、地域主導の活動や多機能「スケープ」の重層的管理の重要性、現在のUN Decade(国連の10年)のテーマとなっている「生態系再生」のコベネフィットにも触れています。これらはSATOYAMAイニシアティブが国際的に推進する社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)に通じています。こうした背景から、本セッションでは基調講演、事例報告とパネルディスカッションにより、世界各地のSEPLSの実践経験を共有し、今後10年間で注力すべき、生物多様性、気候、持続可能な開発のコベネフィットのための変革のアクションを探ります。

セッション サマリー レポートAgenda
11:00-11:10キーノートスピーチ(ビデオ)
武内 和彦 IGES 理事長
Landscape Approach for Biodiversity, Climate Change and Sustainable Development Co-benefits
11:10-11:25プレゼンテーション 1
サシャ・アマルザマン アデレード大学世界食料資源センター(GFAR) 博士候補生
Enhancing Upland Adaptation for Improving Local Livelihood and Landscape: An insights from Sumatra, Indonesia
11:25-11:40プレゼンテーション 2
ベロニカ・ロホ VICAM 研究員/ルハン大学(アルゼンチン)助教授
South American Camelids as biocultural components in the Andean Altiplano of Argentina
11:40-11:55パネルディスカッション
モデレーター
髙橋 康夫 IGES 生物多様性と森林領域 リサーチマネージャー
パネリスト
サシャ・アマルザマン
ベロニカ・ロホ
ヒマンガナ・グプタ UNU-IAS客員研究員/インド政府環境森林気候変動省コンサルタント
11:55-12:00閉会挨拶
奥田 直久 環境省 自然環境局長
スピーカー

IGES 生物多様性と森林領域 リサーチマネージャー

髙橋 康夫

髙橋 康夫

IGES 生物多様性と森林領域 リサーチマネージャー

専門は生態学と自然の価値評価。IPBESアジア・オセアニア地域評価報告書にフェローとして執筆に参加した他、IPBES地球規模評価報告書にはcontributing authorとして関与。この他、自然と共生する農林水産業を国際的に推進するSATOYAMAイニシアティブに関する助成事業や調査研究にも携わる。北海道大学農学部卒、英国ケント大学ダレル保全生態学研究所修士課程修了。

IGES 理事長

PDF (1.5MB)

武内 和彦

武内 和彦

IGES 理事長

1974年東京大学理学部地理学科卒業、1976年同大学院農学系研究科修士課程修了。農学博士。東京大学アジア生物資源環境研究センター教授などを経て、1997年より2012年まで同大学院農学生命科学研究科教授、2008年より2016年6月まで国連大学副学長・上級副学長。2012年4月より東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)機構長、教授/特任教授。2017年7月より公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)理事長。2019年4月より東京大学未来ビジョン研究センター特任教授。中央環境審議会会長、Sustainability Science誌(Springer)編集長、Distinguished Chair, Wangari Maathai Institute for Peace and Environmental Studies, University of Nairobi等を兼務。

専門は、緑地環境学、地域生態学、サステイナビリティ学。

アデレード大学世界食料資源センター(GFAR) 博士候補生

PDF (3.3MB)

サシャ・アマルザマン

サシャ・アマルザマン

アデレード大学世界食料資源センター(GFAR) 博士候補生

サシャ・アマルザマン氏は、アデレード大学の世界食料資源センター(GFAR)の博士候補生である。彼の論文は、インドネシアの高地における農業環境政策と景観ガバナンスに対する農民の反応に焦点を当てている。世界アグロフォレストリーセンター(ICRAF)のリサーチフェローとして、GFARが管理するIndoGreenプロジェクトとSDMが支援するインドネシアの高地農家のための適応プロジェクトに従事した。それ以前は、2014年から2017年までICRAFの生態系サービス専門家として、ベトナム、フィリピン、インドネシアで生態系サービスに関する共同投資スキームを試験的に実施するアクションリサーチプロジェクト「Smart Tree-Invest」を共同運営した。現在は、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)における自然とその恵みに関する多様な価値観の概念化に関する方法論的評価のフェロー、インドネシアの公衆衛生・環境衛生問題に取り組むNGO「Yayasan Cipta」のプログラムマネージャーも務めている。

VICAM 研究員/ルハン大学(アルゼンチン)助教授

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ベロニカ・ロホ

ベロニカ・ロホ

VICAM 研究員/ルハン大学(アルゼンチン)助教授

ベロニカ・ロホはアルゼンチンの研究者で、アンデス山脈の牧畜システムに貢献する主な自然植生の生態学を専門としている。VICAM(Vicuñas, Camélidos y Ambiente)のメンバーであり、アルゼンチンのブエノスアイレスにあるルハン大学(University of Luján)の基礎科学部で助教授を務めている。ラプラタ国立大学(National University of La Plata)で、アルティプラノ(Altiplano)の社会生態学的生産ランドスケープにおける自然植生、草食動物、砂漠化の相互作用に関する研究をし、農学の博士号を取得している。また、放牧地に適用されるリモートセンシングとGISの専門家でもある。VICAMチームの一員として、ベロニカは、持続可能な牧畜民の生活を実現するために、異文化間の対話の中で、その成果を地域社会と共有することを目指している。

環境省 自然環境局長

奥田 直久

奥田 直久

環境省 自然環境局長

国内外の生物多様性目標の達成に向けた施策推進を含む、自然環境政策の全体的な計画策定と履行に責任を持つ環境省自然環境局長。1986年に大学を卒業し環境庁に入庁、以来35年間、自然保護の専門技官として国立公園や世界自然遺産の計画・管理、野生生物保護の国際協力、自然再生事業、自然環境教育等を担当。2021年7月の現職就任前の3年間は、環境省及び財務省の政府高官として、自然環境保全以外の行政分野で勤務。

UNU-IAS客員研究員/インド政府環境森林気候変動省コンサルタント

ヒマンガナ・グプタ

ヒマンガナ・グプタ

UNU-IAS客員研究員/インド政府環境森林気候変動省コンサルタント

国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)客員研究員、インド政府環境森林気候変動省コンサルタント。それ以前は、UNU-IASと日本の東京大学でJSPS-UNUポストドクトラルフェロー。気候変動と生物多様性政策の専門家であり、気候適応、森林、女性と気候変動、エネルギー効率、国別GHGインベントリーなどに取り組んできた。また、インド環境・森林・気候変動省の国家コミュニケーションセル(National Communication Cell)に所属し、インドのUNFCCCへの第2次および第3次隔年報告書に貢献した。また、気候適応金融の認定専門家である。

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