IGESは、多様なステークホルダーとの連携により、持続可能な社会に向けた変革を促す「インパクト(影響)形成」を活動の中心に据えています。優れた「インパクト形成」活動と、その基盤となる優れた研究活動を奨励するために、2018年度より、理事長による表彰制度が設けられています。
本セッションでは、2020年度のインパクト部門の受賞ケースである「ASEAN各国政府による気候変動適応政策及びプロジェクトの策定・実施能力の強化」と、アウトプット部門の受賞ケースであるポリシー・レポート「Waste Management during the COVID-19 Pandemic: From Response to Recovery(新型コロナウイルス感染拡大の間の廃棄物管理:復旧から復興へ)」を紹介します。そして、「チェンジ・エージェント」として、今後IGESの研究や活動に何が求められるのかを議論します。
IGES 所長
高橋 康夫
IGES 所長
群馬県出身。東京大学工学系大学院修士課程修了(都市工学専攻)。1983年環境庁(現環境省)入庁。地球温暖化対策課長、福島環境再生本部長、大臣官房審議官(福島中間貯蔵施設担当)、水・大気環境局長、地球環境審議官などを歴任。この間、OECD日本政府代表部書記官(在パリ、環境政策委員会担当 1991年~94年)、国連大学高等研究所客員研究員(2000年)。 2019年7月から環境省参与、IGES 戦略マネージメントオフィス 特別政策アドバイザーを経て2020年11月より現職。
IGES-UNEP 環境技術連携センター(CCET)センター長
プレマクマラ・ジャガット・ディキャラ・ガマラララゲ
IGES-UNEP 環境技術連携センター(CCET)センター長
開発計画を専門分野とし、25年以上にわたり学術界、政府、非政府組織、そして二国間および多国間開発機関と協働してきた。現在は、IGES-UNEP環境技術連携センター(CCET)のセンター長として、途上国とその都市における循環的で持続可能な廃棄物管理の改善を支援している。国家レベルおよび地方レベルにおける統合的で総体的な廃棄物管理戦略の開発に従事し、3R(Reduce(削減)、Reuse(再使用)、Recycling(リサイクル))と循環経済・資源効率化社会、廃棄物管理における非公式セクターと女性の参画、廃棄物と気候変動、持続可能な開発目標(SDGs)の繋がりを推進する活動手法と参加型学習の応用に貢献している。
IGES 持続可能な消費と生産領域 プログラムディレクター / アジア太平洋持続可能な消費と生産円卓会議 副議長
堀田 康彦
IGES 持続可能な消費と生産領域 プログラムディレクター / アジア太平洋持続可能な消費と生産円卓会議 副議長
2004年にサセックス大学から博士号(国際関係論)を取得。国連大学ゼロエミッション研究構想プロジェクト助手、(株)三菱総合研究所嘱託研究員(産業政策分野)などを経て、2005年9月からIGES勤務。これまでに、G8の 3Rイニシアティブや、ERIAの3R 作業部会、OECDの廃棄物資源生産性作業部会等、循環型社会構築に関連する政策イニシアティブや研究プロジェク トに関わってきている。2016年~2020年度まで、環境研究総合推進費の戦略研究S-16(東京大学、IGES、国立環境研究所、慶応大学による共同研究)のテーマ3のテーマリーダーを務めた。東京工業大学の非常勤講師。2021年より、アジア太平洋持続可能な消費と生産円卓会議(APRSCP)の副会長を務める。
IGES 適応と水環境領域 上席研究員
シヴァプラム・プラバカール
IGES 適応と水環境領域 上席研究員
シヴァプラム・プラバカールは、脆弱性評価、気候変動の国境を越えた影響、開発計画と政策への気候変動適応(CCA)と災害リスク低減(DRR)の主流化、リスク保険、適応指標、適応政策と制度、損失と損害、および主に天然資源セクターにおける混合法アプローチを使用した能力ニーズ評価に取り組んでいます。彼は南アジアと東南アジアの国々でプロジェクトを主導しました。畑作物管理/農学の博士号を取得した後、彼は過去19年間、強力な出版実績に支えられて、多くの国内および国際的な研究開発組織と協力しました。彼は、IPCCワーキンググループIIの第5および第6評価報告書の執筆協力者(CA)、UNEP GEO-6報告書の統括執筆責任者(CLA)、およびHIMAP報告書の主執筆者(LA)を務めています。
IGES バンコク地域センター プログラムマネージャー
ピンバディー・ケアオキリヤ
IGES バンコク地域センター プログラムマネージャー
ASEAN社会文化共同体部門(ASCC)防災・人道支援課(DMHA)ヘッド、持続可能な開発局アシスタントディレクター
リヤンティ・ジャランテ
ASEAN社会文化共同体部門(ASCC)防災・人道支援課(DMHA)ヘッド、持続可能な開発局アシスタントディレクター
2020年10月よりASEAN事務局にて勤務。2020年11月にはAADMER(災害管理と緊急対応に関するASEAN合意)ワークプログラム(2021-2025)の採択に従事。
災害管理、気候変動適応、持続可能な開発分野で10年の専門的経験を有する。2015~2020年にはドイツ及び日本の国連大学でアカデミック・プログラム・オフィサーとして地球変動とレジリエンスに関する研究・政策策定に従事。
また、IPCC第6次評価報告書、IPCC1.5℃特別報告書、およびUNEP地球環境概観第6次報告書(GEO-6)にも関与。