• テーマ別会合 5
  • 2021年11月29日
  • 18:00 - 19:00

EU-IURC Joint Session: リノベーション・ウエーブにおける自治体の役割

  • 英語(同時通訳あり)

2050年までにカーボン・ニュートラルを達成するという課題には、都市による対応が欠かせません。EUでは、建物のリノベーションの促進を欧州グリーンディールの優先事項と位置付けていて、現在建築物の脱炭素化、再生可能エネルギーの敷設、資源効率と循環性の促進を支援する新しい政策手段が導入されています。一方、日本では、2020年11月に、菅首相(当時)が、2050年までにカーボン・ニュートラルを実現することを表明、2021年6月に発表されたロードマップでは、建物のエネルギー効率の改善が重要な施策要素として取り上げられています。ASEAN加盟国は、エネルギー需要の増加に対応するという共通の課題を抱えており、エネルギー効率の改善は、持続可能でクリーンなエネルギーの未来を実現する上で重要な役割を果たします。建物の広範な脱炭素化はこれからですが、既に各地で取り組みが増えています。

本セッションでは、都市において、住宅・商業部門における建築物の電力由来のCO2排出量を制限するNZEB (nearly zero energy building) や、それをゼロにするZEBを可能にする規制、インセンティブ、技術やシステム、外皮条件等について探求することを目的としています。自治体によるどのような取り組みがNZEBやZEBの建設を促進するのか、この分野の専門家や各国の都市の施策担当者が意見を交わします。

関連出版物スピーカー

IGES 都市タスクフォース リサーチマネージャー

中野 綾子

中野 綾子

IGES 都市タスクフォース リサーチマネージャー

欧州連合(EU)の国際都市地域間協力プロジェクトに参加しているほか、地球環境戦略研究機関の都市タスクフォースでリサーチマネージャーを務めている。 共通のアジェンダを持つ都市どうしの連携を支援することで、都市らが地球環境リスクを一括して管理し、レジリエンスの構築を目指すことに貢献。名古屋大学で工学博士号、ジョンズ・ホプキンス大学(SAIS)で国際経済学修士号を取得。

名古屋大学名誉教授/横浜市立大学学長補佐/IGESシニアフェロー

井村 秀文

井村 秀文

名古屋大学名誉教授/横浜市立大学学長補佐/IGESシニアフェロー

東京大学工学系研究科博士課程修了。工学博士。九州大学、名古屋大学、横浜市立大学で環境システム分析・計画に関する教育研究に従事し、2017年から欧州連合の国際都市地域間協力プロジェクト日本事務局を総括している。都市のエネルギー・物質代謝、都市インフラのLCA、中国の経済発展と環境問題などに関する論文多数。

欧州委員会 シニア・エキスパート

PDF (1.6MB)

パオロ・ベルトルディ

パオロ・ベルトルディ

欧州委員会 シニア・エキスパート

パオロ・ベルトルディ博士は1985年から欧州委員会に勤務しており、2015年にはシニアエキスパートに指名された。1993年から2001年4月まで、欧州委員会エネルギー・運輸総局(TREN総局、ベルギー・ブリュッセル)で、設備機器、建築物、産業分野における省エネのEU規制および自主プログラムを担当した。2001年5月より、欧州委員会共同研究センター(イタリア・イスプラ)にて、省エネ政策の分析、電力の効率的利用(特にICT)、省エネの革新的な政策手段(White Certificate、融資制度、ESCO、建築物の環境性能の認証制度、排出権取引など)、首長誓約に関する研究活動を担当。

また、IPCC第4次報告書の寄稿者、IPCC第5次報告書および1.5Cに関する特別報告書の主執筆者を務め、最近ではIPCC第6次報告書の主執筆者に指名されている。

ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会エネルギー効率化担当部署 部長

PDF (5.8MB)

ジョン・ガスタナーレス・リザルトリリ

ジョン・ガスタナーレス・リザルトリリ

ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会エネルギー効率化担当部署 部長

バスク大学(UPV)の生物科学科を卒業。工業エンジニア研究科において産業・環境学の修士課程を修了。サンマルコス自治体連合で環境技術者として勤務。現在は、ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会の自治体エネルギー効率化部門の責任者。過去数年間の活動:エネルギー効率条例の策定、市の持続可能なエネルギー行動計画(SEAP)の策定、ローカル・アジェンダ21の策定。

ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会エネルギー効率化担当部署 建築士

PDF (5.8MB)

イケル・マルダラス・ラランニャガ

イケル・マルダラス・ラランニャガ

ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会エネルギー効率化担当部署 建築士

建築家、都市環境問題の専門家。持続可能な建築とエネルギー性能の修士課程を修了。同様に、環境と景観の分野も学んだ。

多様なエネルギー効率シミュレーションツールに関する高度な知識を有し、建築物の建設におけるパッシブハウス基準の適用に精通している。建物の持続可能性評価ツールのエキスパート。

現在は、ドノスティア‐サン・セバスチャン市議会のエネルギー効率部門の建築家。

京都市 環境政策局 地球温暖化対策室

PDF (2.0MB)

藤田 将行

藤田 将行

京都市 環境政策局 地球温暖化対策室

2010年京都市役所に環境の専門職として入庁。うち2年間のバイオ・医療産業の振興業務を除き、地球温暖化対策関連の業務に従事し、2018年より現職。新築建築物の再生可能エネルギー利用設備導入義務等を強化した京都市地球温暖化対策条例の改正や2030年度までの新たな地球温暖化対策計画の策定を担当。現在は、より削減量を上積みするべく、建築物の省エネ化等に向けた施策の検討を行っている。

ドイツ・ハンブルク環境省 連邦・欧州・国際局 副局長

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ブリジット・ケーンライン

ブリジット・ケーンライン

ドイツ・ハンブルク環境省 連邦・欧州・国際局 副局長

ブリジット・ケーンラインは、自由ハンザ都市ハンブルク(ドイツ)環境省の連邦・欧州・国際局の副局長を務めています。環境省長官の政治顧問として、持続可能性、環境保護、気候変動の分野におけるハンブルク市の国際活動を調整しています。環境省に入省する前は、環境コミュニケーションコンサルタントとして、公共機関やCSO(市民社会組織)でさまざまな役職に就いていました。ドイツのチュービンゲン大学で生物学の学位を取得しています。

国際都市地域間協力(IURC)アジア・オーストラシア チームリーダー

PDF (1.8MB)

パブロ・ガンダーレス

パブロ・ガンダーレス

国際都市地域間協力(IURC)アジア・オーストラシア チームリーダー

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