持続可能なアジア太平洋に関する
国際フォーラム
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 1日目:7月12日(月)
 全体会合
 キーノートセッション「低炭素なアジア太平洋を構築するための長期的な視野」
 
廣野 良吉 成蹊大学名誉教授
1958年米国シカゴ大学大学院経済学研究科卒業後、カリフォルニア大学バークレー校産業関係研究所所長助手、日本能率協会エコノミスト、成蹊大学経済学部教授を経て、現在は成蹊大学名誉教授、国立政策研究大学院客員教授。その間、欧米アジア諸国で客員教授、国際連合等国際機関で上級管理職勤務。国内では、政府各種審議会委員, 研究機関、財団法人、社団法人、NPO法人等で理事を兼務。著書論文:和文・英文多数
 
サイード・イランドースト アジア工科大学(AIT)学長
スウェーデン国籍。タイを拠点にベトナム、インドネシアに付属センターを置くアジア工科大学(AIT)学長。1960年、イラン北西部アゼルバイジャン州タブリーズ生まれ。1979年に交換留学生としてスウェーデンに留学し、1984年にチャルマース工科大学で理学修士号を取得(化学工学)。1989年、モノリス反応器に関する博士論文で博士号を取得。
AIT学長就任前の2001年から2005年までスウェーデンのボロース大学副総長を務め、研究環境の強化、国際化、ステークホルダーとのパートナーシップ構築、「スウェーデン初の職業大学」構想の推進など数々の主要プロジェクトを手掛ける。1990年から2000年まではスウェーデンを代表するチャルマース工科大学で教鞭をとり、副総長まで歴任。
チャルマース工科大学副総長在任中には、高等教育、専門家のための継続教育、国際化に関する様々なプロジェクトを指導・監督し、スウェーデン政府の数学促進委員会委員長、大学募集拡大委員会委員、スウェーデン世界文化博物館理事、国境なき技師団理事、スウェーデン研究・高等教育国際協力財団(STINT)理事も務めた。
アゼルバイジャン共和国大統領から国家勲章(Medal of Progress)を、プレハーノフ記念ロシア経済アカデミーから名誉博士号を授与。

ビンドゥ・ロハニ
 アジア開発銀行副総裁

ホーセン・リー
 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)副議長
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)副議長、韓国啓明大学校環境大学学長を兼務。気候変動、エネルギー、環境経済学の分野で研究・教鞭をとる。1992年から1997年まで、IPCC第3作業部会の共同議長としてIPCC第二次評価報告書の調整・作成を担う。気候変動の経済的・社会的側面に関する同報告書は、京都議定書の科学的根拠となった。第三次評価報告書および最新の第四次評価報告書では主執筆者とレビュー編集者を務めた。 韓国エネルギー経済研究所(韓国政府のエネルギー政策研究機関)の初代所長や、国際エネルギー経済学会(IAEE、本部:米国)会長も務め、世界75ヵ国に学術界・政界・ビジネス界の会員3,500名を擁するIAEEではエネルギー経済の発展に尽力。動力資源部長官および環境部長官の顧問、さらにはヒュンダイ社、財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)など国内外の企業・組織の役員も務めた。エネルギー経済学や気候変動政策に関する研究論文・著書も多数ある。
 
 
 パネル討論「低炭素なアジア太平洋2020年:私たちはどのような共同体を築いていくのか」
 
西岡 秀三 IGES研究顧問 
 
パク・ヨンウ 国連環境計画アジア太平洋地域事務所所長
韓国出身。2008年10月、国連環境計画(UNEP)アジア太平洋地域事務所長就任。環境管理および政府・民間部門との国際協力分野において長年の豊富な経験を有する。 同所長就任以前は、韓国商工会議所(KCCI)持続可能な開発のためのビジネス研究所長として韓国国内企業に持続可能な開発の概念・実践を積極的に推進。 韓国環境省国際協力局長時代には気候変動など国際環境問題において積極的な役割を果たし、二国間・多国間交渉の韓国代表団を率いた。
持続可能な開発のための大統領諮問委員会(PCSD)、ソウル緑色市民委員会、原子力評価委員会など環境関連の様々な委員会で委員を歴任し、韓国クリーナー・プロダクション・センター(KNCPC)クリーナー・プロダクション技術開発普及局長、ヒュンダイ環境管理研究所産業環境局長も務めた。 南イリノイ大学で経済学修士号を取得した後、アイオワ州立大学で天然資源及び環境経済学にて博士号を取得。

ネイ・トゥーン
 ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校教授
 

モンチップ・スリラタナ・タブカノン
 タイ王国政府天然資源・環境省上席監察官
タイ王国政府天然資源・環境省上席監察官。同省では副事務次官、環境質改善局長、公害管理局長など多数の要職を歴任。タイで実施された複数の環境協力・能力構築プロジェクトのリーダーを務め、ジェンダー、連携研究、環境紛争解決の分野に貢献、さらにタイ環境研究研修センター(タイ・日二国間プロジェクト)やアジア欧州環境技術センター(アジア欧州多国間プロジェクト)などの設立にも寄与。現在、スウェーデンのストックホルム環境研究所(SEI)、日本の財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)、国際連合地球開発センター(UNCRD)、カナダの国連大学(UNU)水・環境・保健研究所、フランスの国際婦人連合(ICW)など様々な国際機関の理事を務め、国際自然保護連合(IUCN)東南アジア地域評議員の経験も持つ。昨年、2009 Asian Environmental Compliance and Enforcement Award[アジア環境コンプライアンス・エンフォースメント・アワード2009]を受賞、他にもスウェーデン国王カール・グスタフ16世から北極星勲章第一等級章を授与されるなど数々の国際的な賞を受賞。東京大学で都市工学の博士号を取得。

福泉 靖史
 三菱重工業株式会社エネルギー・環境事業統括戦略室次長
 
2008年4月に、三菱重工社内のエネルギー・環境関連事業を、事業部の垣根を越えて統括する組織が設立された。その発足準備段階から参画し現在に至る。 入社は1982年。以来一貫して主力の発電用ガスタービン事業に従事。2006年に原動機事業本部の戦略立案部門兼務となり、その後現職に異動した。 新組織は、社内の関連事業全てに横串をさし、市場に新たな価値提供することを検討すると共に、エネルギー・環境関係のインフラ全般についての長期ビジョンなど、官公庁への具申・提言も取り纏める。 最近のニュースとしては、豪州で計画される、世界初となる石炭ガス化発電プラントにCO2除去を組合せた商用プラントの事前検討作業の受注、インドへのスマートコミュニティー輸出の経済産業省FSの受注がある。今後も、このような大きな国際プロジェクトへの参画を狙うと共に、日本でのエネルギー・環境改革にも積極的な発言をして行く予定。 新組織での仕事で、社内外の付き合いが飛躍的に増え、大いに刺激を受ける毎日。 1982年 東京大学 工学部 航空学科卒業。
 テーマ別セッション
 アジア太平洋の視点から見た次期枠組み
 
末吉 竹二郎 国連環境計画 金融イニシアチブ特別顧問 
 
フェイ・テン 精華大学准教授 
リザルディ・ボアー ボゴール農業大学教授
 
明日香 壽川 IGES気候変動グループディレクター 
水野 勇史 IGES市場メカニズムグループディレクター 
 
 アジアにおけるコベネフィット:気候変動、開発、大気汚染政策の強化に向けて
 
幸田 シャーミン ジャーナリスト、IGES理事koda
NHKテレビ「海外ウイークリー」への出演、フジテレビ「スーパー・タイム」におけるニュースキャスター等、テレビ・ラジオ等で活躍。 現在は、IGESの理事を務めるほか、ジャーナリスト・コメンテーターとして地球環境問題を専門に活躍。2006年4月から2008年6月まで、国際連合広報センター UNIC 所長。
 
メイ・アジェロ クリーン・エアー・イニシアティブ・アジア(CAI-Asia)大気質計画部長 
コニー・フイゼンガ 持続可能な低炭素交通構想(SLoCat)共同主宰 
川又 孝太郎 アジア開発銀行 地域・持続可能な開発局環境・社会保護課環境専門官 
鈴木 克徳 金沢大学教授 
リチャード・ミルズ 世界大気汚染フォーラム主宰 
エリック・ザスマン IGES気候変動グループ政策研究員 
 
 REDD+: 現状・課題・前進 -- 地域から世界へ
 
ザクリ・アブドゥル・ハミド マレーシア科学大学サステイナビリティ研究センター長・ マレーシア政府科学顧問(マレーシア)
マレーシア政府科学顧問およびマレーシア科学大学グローバル持続可能性センター所長。前国連大学高等研究所所長(2001~2005年)。ミレニアム生態系評価の共同議長を務める(2001-2006年)。ロータリー研究基金・金賞表彰(1999年)、マレーシアで最も有名な環境分野の表彰であるランカウィ賞(1998年)受賞、フルブライト奨学生(1981年)でもある。マレーシア科学院、第三世界科学院、世界芸術科学院、イスラム世界科学院メンバー
 
アマンダ・ブラドリ パクト・カンボジア コミュニティ林業プログラムディレクター(カンボジア)
アマンダ・ブラッドレー氏は1998年からカンボジアの現場で自然資源・環境分野の事業に関わってきた。1998年から2004年までは環境教育・地域共同体を基盤とした観光・環境関連のラジオ番組を手掛けるローカルNGOのMlup Baitongに、2005年から2009年まではCommunity Forestry International に勤務した。Community Forestry International では、カンボジア国内各地で、コミュニティ林業を支援する数多くの事業(カンボジアでの最初のREDDプロジェクトを含む)に関わってきた。現在、氏はパクト・カンボジアのコミュニティ林業パートナーシッププログラム(Community Forestry Partnership Program)のディレクターとして、カンボジアでのコミュニティ林業とREDDプロジェクトを指導している。
氏は、アーマスト大学を卒業後、マサチューセッツ州のタフツ大学フレッチャー・法律外交大学大学院を修了している。流暢なクメール語を話す。

レズリ・ミカロック
 アイ・オン・アチェ(インドネシア)
レズリ・ミカロック女史は、イギリスで学び、現在、インドネシア・スマトラ島を基盤として活動している。主な専門分野は、紛争及び紛争後の環境に関する政治経済学及びガバナンスの問題である。レズリ女史は長い間アチェの市民団体とともに、アチェにおいて専門的な助言や調査を行ってきた。
近年では、”グリーンガバナンス“及び環境正義について、より焦点をあてて取り組んでいる。現在は、アチェ州知事の”グリーン構想“事務局において政府の”REDDのための優れたガバナンスの原則“の草案作成を支援している。またインドネシア語にも堪能である。

ゲワ・ガモガ
 パプアニューギニア森林局 政策&計画 総局 気候変動&REDD担当職員
ゲワ・ガモガ氏はパプア・ニューギニア森林局の 気候変動&REDD担当職員である。 パプアニューギニア工科大学において森林管理の学士号を取得している。
ガモガ氏は、森林局の業務に19年従事しており、その経験は森林施業から政策・計画にまで及ぶ。現在、氏はREDD戦略や気候変動政策研究の開発に従事する主要な関係官庁、NGO、その他のステークホルダーの組織とのネットワーク維持の支援もしている。また氏は、気候変動開発局を通して気候変動、炭素取引、REDDイニシアチブの開発と実施における政府の立場のモニタリングを支援し、また新しいイニシアチブの情報や知識についてのPNGFAデータベースの維持や、グローバルなREDDイニシアチブに関する調査を行っている

ヘンリー・スケーブンス
 IGES自然資源管理グループディレクター
 
 気候変動適応策の主流化: 研究と現場の活動をつなぐ
 
アンチャ・スリニヴァサン アジア開発銀行
現在アジア開発銀行(ADB)の上級研究員。英国ケンブリッジ大学にて博士号を取得。学際的研究と経営に約22年間たずさわる。半乾燥熱帯地域国際穀物研究機関(インド本部)、北海道農業研究センター、日本国際農林水産業研究センター、IGESを経て2009年に現職。IGESでは、気候変動政策プロジェクトの主任研究員兼マネージャーとして勤務。世界環境概況(Global Environmental Outlook)、ミレニアム生態系評価(Millennium Ecosystem Assessment)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)など多くの国際イニシアチブに貢献。6冊の本の編集、80以上の出版物への執筆、100回以上の国際会議での発表を行う。インドの首相からの感謝状や佐藤栄作記念国連大学協賛財団賞の金賞など、数多くの賞を受賞。
 
スリージャ・ナイール エネルギー資源機関(TERI)地球科学・気候変動部地球環境研究センター アソシエートフェロー
コロンビア大学にて気候社会修士号および環境学修士号を取得し学際的な研究者として活躍。主な研究課題は、気候変動の危険性と影響における適応と脆弱性の評価と政策関与。彼女の主要な州レベル国レベルの政策関連プロジェクトには、ラジスタン気候変動アジェンダ、インドDFIDの開発ポートフォリオのための気候変動適応策を主流化するための気候危険性審査と開発、西ベンガル海岸地域沿いの気候変動による影響と海面上昇に備えるための海岸脆弱性評価と戦略、持続的農業へのインド国家目標、IRDC資金援助の「農業と水資源のための適応可能な政策立案」、そしてインド気候変動行動計画への貢献が挙げられる。彼女の研究プロジェクトには、EU資金援助の北インド地域モンスーンパターンの変化やヒマラヤ氷河の後退による水資源の変化への適応(ハイヌーン)、ロックフェラー財団資金援助の気候変動アジア都市回復ネットワーク、世界銀行資金援助の「適応課題と代替案の評価による気候の多様性と変化への脆弱性の呼び掛け」、2007・2008国連人間開発レポートなどへの貢献がある。また、2008年から2009年まで気候予測調査国際研究機関に働き「アフリカ、ラテンアメリカ、カリブ、アジア太平洋地域のエルニーニョ現象のテレコネクション解明」と「ブラジル、セアラにおける気候の多様性と変化による影響‐組織的メカニズムと科学政策分野との関連性の解明」に携わる。

ラビ・ウッザマン
 バングラデシュ高等研究所(BCAS)
バングラディッシュ・ラジシャシ大学環境地理学部にて学士号と修士号を取得。バングラディッシュ高等研究センターの環境・気候変動部に配属されて以来、気候変動適応策と災害リスク管理プログラムに関与。気候変動影響に関連した個別研究、国家・地域レベルの災害管理、政策や戦略の作成、地域に根付いた適応策の研究などを専門にしている。気候変動の脆弱性や影響と気候変動と災害の関連性についての訓練支援にも関与。2007年人間開発報告書の共同著者。現在、南アジア気候行動ネットワークに従事。

安原 一哉
 茨城大学名誉教授
1968年に九州大学を卒業、1978年に同大学で博士号を取得。専門は、地盤工学および土木工学。環境省地球環境研究総合推進費戦略研究開発プロジェクト「温暖化の危険な水準及び温室効果ガス安定化レベル検討のための温暖化影響の総合的評価に関する研究(S-4平成17年~21年度)」のサブ研究グループ「沿岸域への影響」のリーダーを務める。S-4プロジェクトの功績により現在は、「温暖化影響評価・適応政策に関する総合的研究(S-8平成22年~26年度)」のサブ研究グループ「アジア太平洋地域における脆弱性及び適応効果評価指標に関する研究」のリーダーとして活躍している。
エクラブヤ・シャルマ 国際総合山岳センター(ICIMOD)環境変化生態系サービス部プログラムマネージャー
山岳生態学と管理方法、参加型自然資源管理、エコツーリズムを含む生物多様性の保全、越境生物多様地域における土地利用、山岳地域での混農林法、土地利用などを含む流域管理、水域生態系と炭素ダイナミクス、気候変動影響と脆弱性評価と適応策などを専門にしている。 現在までに130以上の文献に関与。1992年から1996年にかけて丘研究ジャーナル(Journal of Hill Research)の編集長を務めた。2002年より山岳研究開発雑誌(Mountain Research and Development)アジア支部の地域編集者。東ヒマラヤ地域の自然資源管理を中心にした生態系関連の7つ以上の博士論文を監督。

マヘッシュ・プラダン
 国連環境計画アジア太平洋事務所(UNEP/ROAP)
国連環境計画(UNEP)に16年以上勤務し、地域パートナーシップとアジア太平洋地域環境政策会合(SEPD)に着目したUNEPアジア太平洋支部の環境ガバナンスチームを中心に活動してきた。上海にあるUNEP-Tongji Institute of Environment for Sustainable Development (IESD)などの環境教育事業やアジアヨーロッパ環境フォーラム(ASEF)などのパートナーシップの調整にも従事。 2009年3月アジア工科大学・UNEPアジア太平洋地域資源センター(AIT/UNEP RRC.AP)の暫定所長に任命された。本センターは、地域支援、ネットワーク支援、知識支援、組織支援の四つを基軸にしている。RRC.APの主な活動には、大気の褐色雲(ABC)、東アジア酸性沈殿物モニタリングネットワーク(EANET)、大気汚染管理と防止マレ宣言とその南アジアにおける越境問題、南・東南アジアの気候変動適応策地域知識プラットフォームなどが挙げられる。現在RRC.APは約40人の職員からなる。2009年9月には、20周年を迎えた。

佐野 大輔
 IGES自然資源管理グループ副ディレクター
佐野研究員は2005年にIGESに着任、現在は自然資源管理グループ副ディレクターとして適応の研究に従事。農業経済学が専門で、これまで、NAFTAにおける農産物貿易問題やアジアにおいて経済統合が農業セクターに与える環境影響と有機農業の役割などについて研究。現在、アジアにおけるバイオ燃料の持続的発展のための利用や農業・水セクターにおける適応に関する研究に取り組んでいる。関心事は気候変動や貿易自由化における持続的農業。

プラバカール・シヴァプラム
 IGES自然資源管理グループ適応チーム研究員
 
 2日目:7月13日(火)
 全体会合
 キーノートディスカッション「大量生産・大量消費からの脱却:アジアの新たな発展モデルを目指して」
 
森 秀行 IGES所長
京都大学大学院工学部工業化学科修士課程修了。1977年環境庁(現環境省)入庁。アジア開発銀行環境専門官、国連高等難民弁務官、環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課研究調査室長、国連環境計画GEF担当ポートフォリオマネージャーなどを経て、2003年にIGES長期展望・政策統合プロジェクトリーダーに就任。2010年4月より現職。
 
加藤 三郎 NPO法人環境文明21共同代表 

ピーター・キング
 IGESバンコク事務所代表兼IGES主任アドバイザー
メルボルン大学、モナシュ大学大学院(環境科学修士)、マードック大学大学院(環境科学博士)修了。オーストラリア・ヴィクトリア州土壌保全局、ハワイ東西センターの環境・政策研究所リサーチフェロー等を経て環境コンサルタント会社を設立し、環境問題に関するコンサルタントとしてアジア太平洋地域で活動。1991年より環境専門家としてアジア開発銀行(ADB)に勤務。2005年より現職。現在、IGESバンコク事務所を率いるとともに、個人環境コンサルタントとしても活躍している。
 特別ランチセッション
 「IGES白書Ⅲのキーメッセージを読む:アジア太平洋における持続可能な消費と生産の実現に向けた新たな指針」
 
森 秀行 IGES所長 
 
堀田 康彦 IGES持続可能な消費と生産グループ副ディレクター
2004年にサセックス大学から博士号(国際関係論)を取得。国連大学ゼロエミッション研究構想プロジェクト助手、(株)三菱総合研究所嘱託研究員(産業政策分野)、サセックス大学地球政治経済センター客員研究員などを経て、2005年9月にIGES入所。主な研究関心は、グローバル化の環境政策改革への影響、拡大生産者責任(EPR)などのアジアにおける持続可能な資源循環と資源効率に向けた政策コンセプトの発展にある。これまでに、G8の3Rイニシアティブや、ERIAの3R作業部会等、アジアにおける循環型社会構築に関連する政策イニシアティブや研究プロジェクトに関わってきている。現在、昨年11月に発足したアジア3R推進フォーラムに貢献することを目指した3年間の国際共同研究「アジア資源循環研究」のコーディネーターを務めている。

小嶋 公史
 IGES経済と環境グループディレクター
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了(工学修士)、英国ヨーク大学環境学部博士課程修了(Ph.D.)。1994年より株式会社パシフィックコンサルタンツインターナショナルにおいて、コンサルティング技師としてインドネシア、ハンガリーなどで上下水道・環境保全分野での政府開発援助プロジェクトに従事。その後、英国ヨーク大学で博士号(環境経済学)を取得後、2005年より財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)勤務。主に東アジア地域の持続可能な開発に関する定量的政策分析に従事。専門は環境経済学、環境・開発政策評価。著書に「Sustainable Development in Water-stressed Developing Countries: A Quantitative Policy Analysis(2007年Edward Elgar社)」がある。

百村 帝彦
 IGES自然資源管理グループ研究員
東京大学・大学院農学生命科学研究科にて博士(農学)取得。国際協力事業団(現:国際協力機構)長期派遣専門家(ラオス農林省林野局)を経て、1998年より地球環境戦略研究機関に勤務。在職中に国立民族学博物館・共同研究員、ラオス国立大学林学部・客員研究員、総合地球環境学研究所・共同研究員、東京大学・農学共同研究員を歴任。現在は、温暖化問題で注目されているREDDや違法伐採問題など自然資源管理に関する研究に取り組んでおり、森林関連分野の検討委員等も務めている。
 テーマ別セッション
■持続可能な消費と生産への移行:有限な地球で豊かなアジアを実現するために
 
アンソニー・チュー アジア持続可能な消費と生産円卓会議議長 / フィリピン・デラサール大学教授
アンソニー・SF・チュー教授は、1998年以来、産業エコロジー、持続可能な消費と生産、資源効率とクリーナープロダクションの分野で国連機関に対して、国際的専門家、コンサルタントとして助言を行ってきた。チュー教授は、2002年のRio+10へのインプットとしてのアジア太平洋の産業報告書や、CSD18/19へのSCP報告書、資源効率とクリーナープロダクションの地域レビューといった国連環境計画、国連工業開発機関、国連アジア太平洋経済社会委員会が実施したアジア太平洋地域での複数の研究調査のリーダーとして貢献してきた。研究者であると同時に、フィリピン政府の国家公害査定委員会(国レベルでの大気、水、汚染に関わる裁判所に匹敵する組織)の委員である。チュー教授は、技術に関わる「アジア太平洋経営工学会議」、経営管理に関わる「アジア太平洋ビジネスイノベーション技術管理会議」、そして政策フォーラムである「アジア太平洋持続可能な消費と生産円卓会議」という3つのアジア太平洋地域大の組織の議長の要職についている。
 
マリア・ヨランタ・ヴェルフェンス ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所 プロジェクトコーディネーター
マリア・ヨランタ・ヴェルフェンス博士は、現在、ドイツのブッパタール気候・環境・エネルギー研究所の持続可能な生産と消費研究グループのプロジェクトコーディネーターである。彼女は、持続可能な消費と生産パターンへの移行や、教育とコミュニケーションに関するプロジェクトを担当している。過去17年で、東欧の環境面での近代化、更には製品とサービスの環境負荷、OECD諸国における消費の要因、持続可能性に関するリビングラボ(社会実証実験)などの分野横断的な研究調査を実施してきた。特に、2001年に環境分野での武田賞を受賞したシュミット・ブレークおよびフォン・ヴァイツゼッカーと協力して、エコロジカル・リュックサックの概念の発達に貢献した。また、ワルシャワの持続可能な開発研究所の諮問委員であり、ドイツの「国連持続可能な開発のための教育の10年」円卓会議のメンバーである。彼女の研究分野は、持続可能な消費と生産に関する概念、戦略、そして手法にある。

原田 幸明
 (独)物質・材料研究機構(NIMS)元素戦略センター長
1979東京大学大学院工学系金属工学博士課程修了。1980年より科学技術庁金属材料技術研究所勤務。エコマテリアル研究分野の構築とLCAの日本への導入に貢献。2001年より(独)物質・材料研究機構エコマテリアル研究センター長、材料ラボ長を歴任。2009年より元素戦略センター長。その間「材料の低環境負荷ライフサイクルデザインのためのプロセシング」「マテリアルリースシステムの総合研究」「ナノテクノロジー影響の多領域専門家パネル」などの国プロの総括責任者をつとめ、近年は「2050年の資源消費予測」「日本の都市鉱山蓄積量」などを相次いで発表。代替・減量・循環の持続可能な資源戦略について発言と研究を進めている。

パトリック・シュローダー
 中国民間組織国際合作促進会 インターナショナルアドバイザー
パトリック・シュローダーは、現在、北京で中国国際民間組織合作促進会(CANGO)の国際アドバイザーとして、China Civil Climate Action Network (CCAN)の調整と国際コミュニケーションを支援している。これはドイツ技術協力公社(GTZ)の国際移民開発センターが推進するドイツ・中国の開発と気候変動関連の協力プロジェクトの一環である。彼は、ドイツのUNEP・ブッパタール持続可能な消費と生産国際連携センターのコンサルタントとして、アジアの持続可能な消費と生産に関する研究および中国でのプロジェクト実施支援を通じて、SWITCH Asia Network業務を支援した経験を有する。シュローダー氏は、現在、中国のエネルギーセクターの環境リープフロッグに関する博士課程研究を実施している。
小嶋 公史 IGES経済と環境グループディレクター 
マグナス・ベングソン IGES持続可能な消費と生産グループディレクター 
 
 危機に直面する地下水への対処戦略
 
森島 昭夫 IGES特別研究顧問
1934年生まれ。前中央環境審議会会長。1958年年東京大学法学部卒。1968年ハーバード大学ロースクール法学修士。1971年名古屋大学法学部教授に就任し、1988~1990年法学部長、1994~1996年同大学大学院国際開発研究科長を務める。上智大学法学部教授等を経て、1998年から2007年3月まで初代IGES理事長を務める。2000~2005年中央環境審議会会長。著書に『不法行為法講義』『医療と人権』(いずれも有斐閣)他多数。2007年4月より現職。2007年4月より特定非営利活動法人日本気候政策センター理事長。2007年6月より財団法人日本環境協会会長、2010年4月より同理事長を兼任。
 
チャヤウィー・ワンチャルェンルン  タイ公害対策局水質管理課監察官

ジェンチン・ヤン
 中国水資源省地下水モニタリングセンター副所長
1994年中国・河海(ホーハイ)大学水文学学士終了。博士(2005年、アイルランド国立大学ダブリンカレッジ大学)。1994年より、中国水資源部水理部において、水理管理、水資源モニタリングおよび水資源アセスメントに従事するほか、水理局傘下の水資源部地下水モニタリングセンターの管理に従事。地下水観測センターの副ディレクターとして、地下水モニタリングネットワーク開発プロジェクト、土壌湿度・干ばつ観測計画、モニタリング・分析・予測を通じた地下水における気候変動の影響に関するパイロットプロジェクト等を担当。国際標準化機構(ISO)の技術委員会地下水小委員会(ISO-TC113-SC8)メンバー。

徳永 朋祥
 東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学准教授
東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科助手、ウィスコンシン大学地質学地球物理学教室客員研究員、東京大学大学院工学系研究科助教授等を経て現職。ひとと自然の関わりの中で生じる地圏環境の変化への対応をテーマに、地圏環境変化の把握・予測、持続可能な地圏利用のための技術開発等に関する研究に従事。一般社団法人日本地下水学会理事、編集委員長も務める。

デヴェシュ・シャルマ
 エネルギー資源研究所(TERI)大学准教授
2007年工学博士(統合的水資源管理学、AIT)。インダス-ガンジス河流域のためのCPWF-IWWI流域フォーカルプロジェクトを経て、TERI大学自然資源管理学部助教授。統合的水資源管理、気候変動及び水資源、水資源システム分野に関心が高く、様々な国内・海外のジャーナルに研究発表を行っているほか、土壌・水保全、統合的水資源管理、地下水管理、水の生産生産性(water productivity)、生活向上、気候変動および水資源などの水および農業セクターにおける様々な案件に関連する外部資金プロジェクトやコンサルタント事業に従事

片岡 八束
 IGES自然資源管理・淡水サブグループディレクター
 
 
 アジア途上国における企業環境管理の改善のための挑戦と機会
 
石川 雅紀 神戸大学大学院経済学研究科教授
東京大学工学部を卒業後、大学院に進学し、環境アセスメントモデルの開発の研究に従事し、工学博士の学位を授与。卒業後、東京水産大学(現在は東京海洋大学)食品工学科を経て、2003年4月から現職(環境経済学を担当)。
政府、自治体の審議会、委員会等において廃棄物政策、LCA、容器包装、温暖化ガス削減などに関する専門家として、約30年にわたり活動してきた。
2004~2008年日本包装学会会長、2010年から環境経済・政策学会理事、また(財)容器包装リサイクル協会では、1996年の設立以来評議員を務めている。1996年以降日本包装学会で大会委員長としてInternational Packaging Seminar を6回開催した。2004年4月、2006年6月にInternational Conference on Eco-Efficiencyをヒャルト・ヒュペス教授と企画・開催し、発表論文を学術雑誌特集号、学術書として刊行した。2010年6月には第3回の会議を開催予定である。
2006年には、廃棄物の発生抑制を目指すNPO法人ごみじゃぱんを設立し、神戸市において、大規模社会実験を実施している。
 
石 磊(シ・レイ) 精華大学環境科学技術学部准教授
研究分野は産業共生、物質循環分析、調和システム学および産業生態学へのアプローチである。博士は生態産業団地、循環経済に関係する宜興市、寧波市および福州市EIP事業(生態産業団地事業)を含む20以上の事業に携った。産業生態学および技術に関する中国全国人民代表大会常務委員会の委員であり、中国循環経済推進法の作成に参画した。石博士は産業生態学の分野において国際的に活躍している。第5回International Society for Industrial Ecology において共同議長を務め、産業生態学におけるアジア太平洋ワークショップを開催した。

プロサント・パル
 エネルギー資源研究所(TERI)産業エネルギー効率部門シニアフェロー
エネルギー資源研究所(TERI)産業エネルギー効率部門シニアフェロー。所属研究部門はエネルギー効率の改善や産業界におけるクリーンテクノロジー促進に着手。氏は中小企業における省エネ技術のクリーナープロダクション研究-RDD&D(研究、開発、実証、普及)に携り、発展途上国間での技術移転に関して研究。これらの分野における様々な学際的研究プロジェクトを指揮、多くの国際、国内学術誌に論文を掲載、また鋳造業におけるクリーナーテクノロジーに関して執筆を行った。
インド工科大学化学工業工学学士取得、英国ウォーリック大学生産システム工学修士、英国ストラスクライド大学プロセス工学修士号取得。
花田 末広 北九州市環境モデル都市推進室環境産業政策係長 
1958年生れ。早稲田大学法学部卒業後、マスコミを経て1988年に北九州市に入職。
1997年に係長昇任。貿易振興課、国際経済課、国際交流課、産業政策課を経て、2010年4月から環境モデル都市推進室環境産業政策係長。
この間、2003年から2006年まで外郭団体へ出向し、JICAのコースリーダーとして「環境と開発」ほかの集団研修やカンボジアなどの国別研修を実施。

劉 憲兵
 IGES関西研究センター主任研究員
(財)地球環境戦略研究機関(IGES)関西研究センター主任研究員。研究分野は企業環境業績の強化のための環境行動・戦略。「Environmental Management」「Journal of Cleaner Production, Sustainable Development」 「Energy Policy」等の国際的に著名なジャーナルで10論文が掲載された。中国国家環境保護総局(SEPA:現在の中国環境保護部)に約7年間勤務し環境政策の発展に従事した。1997年に天津大学にて環境工学修士号を取得、2007年に岡山大学より博士号を取得。

志賀 雄樹
 IGES関西研究センター研究員
慶應義塾大学環境情報学部卒業。オーストラリア国立大学(ANU)、the Fenner School of Environment and Society修士課程修了。2009年にIGES関西研究センターに入所以来、企業環境管理や日印間の技術移転を含む、様々な研究プロジェクトに従事。
 
 バイオ燃料は持続可能な社会の構築に貢献できるのか
 
武内 和彦 国連大学副学長・東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S) 副機構長
1951年生。1997年より東京大学大学院農学生命科学研究科教授。2005年より東京大学サステイナビリティ学連携研究機構副機構長を併任。2008年7月より国際連合大学副学長を兼任。自然を活かした地域づくりの専門家として活躍。アジア地域を中心に、砂漠化や土地荒廃の防止についても研究。専門は、緑地環境学、地域生態学、地球持続学。著書には「生態系へのまなざし」(共著、東京大学出版会)、「地球持続学のすすめ」(岩波書店)など多数。農学博士。
 
ザクリ・アブドゥル・ハミド マレーシア科学大学サステイナビリティ研究センター長・マレーシア政府科学顧問 

松田 浩敬
 東京大学サステイナビリティ学連携研究機構/地球持続戦略研究イニシアティブ特任講師
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)/地球持続戦略研究イニシアティブ(TIGS)特任講師  北海道大学大学院農学研究科博士前期課程(修士課程)修了後、同博士後期課程修了。(社)北海道開発技術センター・研究員、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)特任助教を経て2009年より現職。専門は農業経済学および開発経済学。国際食料需給、農業試験研究開発投資、経済発展と栄養状態等について研究。農学博士。

齊藤 修
 早稲田大学高等研究所助教授
生態系サービスの評価・管理,特に生態系,人間,社会システムの相互連関(インターリンケージ)を中心に研究を展開している。主な研究実績には,日本の里山における広葉二次林の利用と植生変化,ベトナム・メコンデルタにおけるバイオマス利用実態と環境影響のシナリオ分析,マレーシアにおけるバイオディーゼル原料作物生産に伴う環境・社会影響評価などがある。

松浦 正浩
 東京大学公共政策大学院 特任准教授
1974年生まれ。東京大学工学部土木工学科卒。マサチューセッツ工科大学都市計画学科修士課程修了(1998年)、三菱総合研究所研究員(1998~2002年)、マサチューセッツ工科大学都市計画学科Ph.D.課程修了(2006年)を経て、現在、東京大学公共政策大学院特任准教授。Ph.D.(都市・地域計画)。主な著書に『実践!交渉学』(ちくま書房、2010年)訳書に『コンセンサス・ビルディング入門』(共訳、有斐閣、2009年)。
マーク・エルダー IGESガバナンスと能力グループディレクター
環境ガバナンス、バイオ燃料、経済統合と環境、越境大気汚染、そして地域ガバナンスなどの研究プロジェクトを指揮してきた。その他の研究対象は、再生産可能な燃料や廃棄物とリサイクリングの関係など。ハーバード大学の行政学部で政治学の博士号を持ち、2006年9月にIGESのメンバーとなった。
 
 生物多様性を育む - 戦略的政策と協調行動
 
幸田 シャーミン ジャーナリスト 
 
渡邉 綱男 環境省大臣官房審議官
1956年東京生まれ。東京大学農学部(森林風致計画学研究室)卒業後、環境庁に入庁し、全国の国立公園や野生生物の保護に取り組む。2001年、生物多様性企画官として環境省で「新・生物多様性国家戦略」づくりを担当。その後、東北海道地区自然保護事務所長として、釧路湿原の自然再生の立ち上げや知床の世界自然遺産登録を進める。自然環境計画課長を経て、現在、自然環境担当審議官。生物多様性条約COP10(国連地球生きもの会議)の準備をはじめ、国内・国際両面から生物多様性に関する政策の展開にあたる。

ザクリ・アブドゥル・ハミド
 マレーシア科学大学サステイナビリティ研究センター長・マレーシア政府科学顧問
 
武内 和彦 国連大学副学長・東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S) 副機構長 

小林 正典
 IGESプログラムマネージメントオフィス シニア・コーディネーター
2004年よりIGES勤務。それ以降、持続可能性に関する国際・地域的ネットワークを支援し、特にアジア・太平洋地域を中心に政策対話・実証プロジェクト・優良事例分析・戦略研究などを進めてきている。それ以前は、国連砂漠化対処条約事務局(1997~2004年)、国連持続可能な開発部(1995~97年)、外務省駐ニューヨーク国連代表部専門調査員(1992-1995年)を歴任。法学修士および学術修士(国際法・行政学)。

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