ISAP2026 キービジュアル
テーマ別会合 (TT-2)

政府・自治体・支援機関の連携による中小企業・地域のGX推進:成長と共生を実現するGX連携の可能性

2026年9月4日 13:00 - 15:30 ハイブリッド 日本語のみ

録画映像

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要約

川上毅の冒頭挨拶では、初の地方開催となったISAP2026全体会合の成果とともに、気候変動対策と地域経済・自然保護の同時解決(シナジー)の重要性が強調され、続く田村堅太郎のフレーミングプレゼンテーションでは、GX(グリーントランスフォーメーション)を受動的な責務から主体的な地域成長の取り組みへと転換するアプローチと実装策が提示されました。

「成長」をテーマとする前半セッションでは、基調講演で河野孝史氏が中小企業の経営課題に寄り添う「GX経営メンターガイダンス」を提示しました。パネルディスカッションでは、宮崎真利氏が企業ステージに応じた支援、千葉武仁氏が省エネ診断専門機関との連携や企業内評価の仕組みを紹介しました。竹下竜介氏は多機関連携ネットワークと役割可視化による面的支援の成果を共有しました。

「共生」をテーマとする後半セッションでは、基調講演で浜島直子氏が気候変動と自然保全の「評価のねじれ」を指摘し、地域対話や優良事例の可視化を訴求しました。事例発表では、斉藤陽氏が風力計画撤回の歴史を踏まえた共生条例と共生税によるゾーニング制度、松井孝典氏が東近江市における市民アンケート等を活用したゾーニングの検討経緯と建物屋根上発電の優位性、内藤安紀氏が地域配慮や人権を含む新調達基準(3Ps)を報告しました。セッションのまとめでは、藤野純一は地域が主体となって地域外への資金流出を防ぐ「稼ぐGX」を主張したほか、会場で議論を見守っていた岡山県西粟倉村副村長の上山隆浩氏は、GXを地域経済成長の手段と位置づけた上で、自然資本へのフリーライド防止とランドスケープデザインによる可視化を通じた地域共生の方向性を論じ、地域でGXを統括するリーダー間の知見共有の重要性を指摘しました。

キーメッセージ
  • GXは単なる脱炭素義務ではなく中小企業の経営課題解決と地域経済成長の手段であり、自治体・金融機関・支援機関が連携して企業ステージに応じた支援を提供し、成功事例を共有するエコシステム構築が不可欠である。
  • 再エネ導入では自然保護とのトレードオフを乗り越えるため、条例や課税によるゾーニング、建物屋根上等の活用、地域配慮調達を推進し、地域住民との透明性ある対話と合意形成を通じた共生モデルを確立する必要がある。
  • 地域外事業者への利益流出や自然資本へのフリーライドを防ぎ、地域内でお金を循環させて「稼ぐGX」へ転換するため、首長級リーダーシップや広域連携、自然資本の可視化を通じた地域での価値共創を推進すべきである。

サマリ―作成者: 田中 勇伍(IGES)

主催者挨拶

川上 毅

IGES 事務局長


「地域GXを動かす実装エコシステム ~成長と共生を実現する連携の条件~」

田村 堅太郎

IGES 気候変動ユニット リサーチディレクター

基調講演①

「GX政策の動向と中小GX施策について」

 

河野 孝史

経済産業省 GX推進企画室長

パネルディスカッション①

「中小企業と地域を豊かにするGXとは:政府、自治体、支援機関の連携による支援体制の構築」

森本 英香

モデレーター

森本 英香

早稲田大学法学部教授

1981年環境庁入庁。2017年7月から環境事務次官(~ 2019年7月)。原子力規制庁次長、内閣官房内閣審議官等。
現在、早稲田大学法学部教授、(一財)持続性推進機構(中小企業向け環境マネジメント認定制度エコアクション21中央事務局)理事長、GX推進機構運営委員など

パネリスト

河野 孝史

経済産業省 GX推進企画室長


 

パネリスト
群馬県の取組紹介

宮崎 真利

群馬県グリーンイノベーション推進課


千葉 武仁

パネリスト

千葉 武仁

東北銀行 みらい創生部長

銀行員として、中小事業者の支援に長年従事。昨年までの二年間は環境省東北環境局に勤務し、脱炭素先行地域事業における自治体の伴走支援に係わった。この経験を活かし、事業者目線からの「地域力の向上」を目指す。


竹下 竜介

パネリスト
「中小企業と地域を豊かにするGXとは」政府、自治体、支援機関の連携による支援体制の構築

竹下 竜介

神戸商工会議所 産業部次長

神戸市出身。

担当分野は脱炭素・GX支援、スタートアップ支援・イノベーション創出、デジタル化・DX推進、産学連携促進、スポーツ産業振興などセミナーやビジネスマッチングイベント、実証事業等を年間60回以上実施する傍ら、これまで100社以上の事業計画策定や補助金申請を支援。

地域企業の脱炭素・GXには支援機関・行政・金融機関が一体となった面的支援の重要性を提唱。2024年3月、経済産業省 近畿経済産業局主催「中堅・中小企業のCN/GX促進シンポジウム~関西から考える面的支援のNEXTアクション~」パネリストとして登壇

担当プロジェクトにおいて、2021年度全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞(日本商工会議所)『大賞』受賞、第3回関西スポーツ応援企業表彰(関西広域連合・関西経済連合会)『地域振興賞』受賞等

基調講演②

「地域・自然と共生するGXに向けて ~シナジーとトレードオフと地域~」

浜島 直子

浜島 直子

環境省 地域脱炭素政策調整担当参事官

2003年環境省入省。炭素税の制度設計、自治体の温暖化対策への支援、公害健康被害者の補償、東電福島第一原発の除染等に携わる。
2020年-千葉商科大学准教授。
2022年-生物多様性主流化室長。
2024年-広報室長。
2025年7月より現職。

パネルディスカッション②

「自然と地域を豊かにするGXとは:自然環境や地域社会との調和を軸とした取り組みのモデル化」

モデレーター

飯田 真弓

IGES 持続可能なファイナンス・ビジネスタスクフォース プログラムマネージャー


浜島 直子

パネリスト

浜島 直子

環境省 地域脱炭素政策調整担当参事官

2003年環境省入省。炭素税の制度設計、自治体の温暖化対策への支援、公害健康被害者の補償、東電福島第一原発の除染等に携わる。
2020年-千葉商科大学准教授。
2022年-生物多様性主流化室長。
2024年-広報室長。
2025年7月より現職。


松井 孝典

パネリスト
地域に"許される"再生可能エネルギーはどこにあるのか? 〜自然保護と住⺠の意向を考慮したゾーニングの実践事例〜

松井 孝典

大阪大学 大学院工学研究科 助教


内藤 安紀

パネリスト
地域共生型再エネ電力の調達にむけて

内藤 安紀

株式会社リコー ESG戦略本部ESGセンター 環境推進室 脱炭素グループ リーダー

1986年 株式会社リコー入社
2006年~2016年 欧州統括会社 リコーヨーロッパ駐在
環境部門リーダーとして、使用済画像機器の再生プログラム推進、顧客向け脱炭素ソリューション企画、製品環境法規制対応などに従事
2017年~現在 リコー本社サステナビリテイ部門にてグループの脱炭素活動推進


 

事例紹介
青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する制度の概要について

斉藤 陽

青森県環境エネルギー部環境政策課 企画政策グループ 主幹(オンライン登壇)

まとめ・今後の展開

藤野 純一

IGES 戦略マネージメントオフィス プリンシパルシナジーコーディネーター