国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 所長
開会挨拶
竹本 和彦
国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 所長
国際応用システム分析研究所(IIASA)
所長・CEO
基調講演
アルベルト・ファン・ヤースフェルト
国際応用システム分析研究所(IIASA)所長・CEO
2018年、11代目のIIASA所長に就任。前職は、南アフリカ共和国クワズルナタル大学副学長および南アフリカ国立研究財団理事長。
プレトリア大学で動物学の博士号を取得。オーストラリアと英国でそれぞれ保全生物学と世界規模の安全保障に関する研究を行い、ハーバード大学で経営管理トレーニングを修了。
生物多様性と保全計画、生物多様性と気候変動、そして生態系サービスに関する研究に従事。プレトリア大学とステレンボッシュ大学の双方で専任教授として科学と自然の分野で100以上の研究論文を発表しており、その中には高い頻度で引用されているものも含まれている。
国際的な業績として、ミレニアム生態系評価フォローアップの共同議長、サブグローバル評価と国際科学評議会(ICSU)指名委員会の委員等。また、生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォームのサイエンスフォーカルポイント、科学技術担当大臣会合において設置が決定された各国の研究インフラ政策に関する実務者会合の議長、国際資金援助機関グループ長、ベルモントフォーラム共同議長、また、ICSUレビューパネル(2013-2014)、IPBES外部レビューパネル(2018-2019)の委員等を歴任。
IGES 所長
モデレーター
森 秀行
IGES 所長
京都大学大学院工学部工業化学科修士課程修了。1977年環境庁(現環境省)入庁。アジア開発銀行環境専門官、国連高等難民弁務官、環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課研究調査室長、国連環境計画GEF担当ポートフォリオマネージャーなどを経て、2003年にIGES長期展望・政策統合プロジェクトリーダーに就任。慶応大学大学院政策・メディア研究科特別研究教授(2008年~2010年)。
2010年4月より現職。
主著に「低炭素社会をデザインする」(共著、慶応義塾大学出版会)
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「1.5 ℃特別報告書」からの重要なメッセージは、地球温暖化を安全なレベルに抑制するには変革が必要、ということです。1.5 ℃目標と整合する変革に向けた経路を特定する研究が少しずつ増えてきており、これらの多くは、気候変動に対応するだけでなく、他の開発の優先事項に取り組む政策やプログラムを採用することも必要であるとしています。
例えば、大気汚染の抑制に効果的ないくつかの政策は気候変動の緩和にも有効です。また、自然を基盤とした適応戦略の中には、同時に温室効果ガス(GHGs)の削減にも貢献するものがあります。さらに、炭鉱を解雇された労働者が再生可能エネルギー産業で新たな職を得ることを促進するプログラムも、気候変動対策と開発の優先課題を統合する考え方を反映しています。こうした事例は、気候目標とより広い開発目標との統合を目指す解決策こそが重要であることを示しています。
しかしながら、野心的な気候目標を達成しようとする多くの国々にとって、いくつかの統合的な解決策だけでは不十分であり、気候目標と他の開発目標を一貫して統合する意思決定プロセスへの移行こそが必要となります。ところが、多くの政策決定者は、これらのプロセスにおいて気候と他の開発目標との相乗効果を継続的に確保し、他方でトレードオフを回避するために必要な分析ツールや実用的な経験を十分に持ち合わせていないのが現状です。
本セッションでは、気候政策と開発政策の統合というアジアの政策決定者の喫緊の課題解決に研究機関がどのように貢献できるのか、第一線で活躍する専門家の知見を得ることを目的としています。
IGES 戦略的定量分析センター
リサーチリーダー
フレーミングプレゼンテーション
周新
IGES 戦略的定量分析センター リサーチリーダー
国際応用システム分析研究所(IIASA)
所長・CEO
アルベルト・ファン・ヤースフェルト
国際応用システム分析研究所(IIASA)所長・CEO
2018年、11代目のIIASA所長に就任。前職は、南アフリカ共和国クワズルナタル大学副学長および南アフリカ国立研究財団理事長。
プレトリア大学で動物学の博士号を取得。オーストラリアと英国でそれぞれ保全生物学と世界規模の安全保障に関する研究を行い、ハーバード大学で経営管理トレーニングを修了。
生物多様性と保全計画、生物多様性と気候変動、そして生態系サービスに関する研究に従事。プレトリア大学とステレンボッシュ大学の双方で専任教授として科学と自然の分野で100以上の研究論文を発表しており、その中には高い頻度で引用されているものも含まれている。
国際的な業績として、ミレニアム生態系評価フォローアップの共同議長、サブグローバル評価と国際科学評議会(ICSU)指名委員会の委員等。また、生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォームのサイエンスフォーカルポイント、科学技術担当大臣会合において設置が決定された各国の研究インフラ政策に関する実務者会合の議長、国際資金援助機関グループ長、ベルモントフォーラム共同議長、また、ICSUレビューパネル(2013-2014)、IPBES外部レビューパネル(2018-2019)の委員等を歴任。
国連環境計画アジア太平洋地域事務所(UNEP-ROAP) 所長
デチェン・ツェリン
国連環境計画アジア太平洋地域事務所(UNEP-ROAP) 所長
2017年3月より国連環境計画のアジア太平洋地域ディレクターを務める。
政府および政府間組織で25年以上の経験を持ち、マネジメントとリーダーシップに深く携わる。後発開発途上国基金(LDCF)や後発開発途上国専門家グループ(LEG) の立ち上げに貢献。
UNFCCC事務局の気候財政、テクノロジー、キャパシティビルディングのディレクターを務めた。気候金融、技術開発および移転、気候適応に関する問題に関する政府間交渉に積極的に携わる。
チューリッヒの連邦工科大学において森林経済と政策に関する博士号取得。ジョージタウン大学修士、カリフォルニア大学バークレー校学士。
韓国環境政策・評価研究院(KEI)所長
チェヨン・ユン
韓国環境政策・評価研究院(KEI)所長
2018年12月、KEIの第12代所長に就任。 前職ではソウル大学校の化学生物工学科の教授として、水・環境・エネルギーの問題を解決するコンバージェンス技術、資源回収、および淡水化技術に焦点を当てた、包摂的開発に向けた環境政策立案に資する研究を実施。また、適正技術および科学技術に関する政府開発援助(ODA)分野の第一人者として、適正技術学会の会長、また国境なき科学者とエンジニアの会長も務める。
そのほか、科学技術に関する大統領諮問評議会の委員、および持続可能な開発に関する大統領委員会の委員にも任命されている。
ニューヨーク州立大学バッファロー校にて土木工学の博士号を取得。
国立環境研究所(NIES)理事長
渡辺 知保
国立環境研究所(NIES)理事長
国立研究開発法人国立環境研究所理事長(2017.4月〜)、東京大学名誉教授。専門分野は人類生態学(human ecology)、環境と健康、環境毒性学。保健学博士(東京大学、1991)。著作に『人間の生態学』(共編著、朝倉書店)、『毒性の科学』(共編著,東京大学出版会)、“Sustainability challenges: Elucidating sustainability-health intersections” (共編著、 Current Opinion in Environmental Sustainability 2017、25特集号)など。 Society of Human Ecology副会長(2011〜2017)、日本健康学会理事長(2017〜)などを務める。
国際総合山岳開発センター(ICIMOD)
副事務局長
イクラビヤ・シャルマ
国際総合山岳開発センター(ICIMOD) 副事務局長
ヒンドゥ-クシ・ヒマラヤ地域での持続可能な山岳開発について35年以上の経験を持つ生態学者。世界中の350名以上の科学者による、5年間にわたるヒンドゥ-クシ・ヒマラヤ地域のアセスメント調査を指揮し、成果をネイチャー(2019年)にて発表。持続可能な天然資源管理、生物多様性保全や越境風致管理、アグロフォレストリー・森林・農業、窒素固定・リン可溶化・土壌肥沃度の生物学的なメンテナンスを含む生物地球化学的循環、土地利用・覆土の変化や水文学・生態学の連関などを含む流域圏管理、気候変動のインパクト評価・適応やレジリエンスなど、多岐にわたる分野に貢献。
科学と政策の連結、越境風致管理、上下流域管理、新しいアイディアによるレジリエンス構築などに重点をおいたヒンドゥ-クシ・ヒマラヤ地域周辺の8か国の地域連携を推進。山岳地域の生態学や開発についての200以上の論文や本を出版。また、IPBES、CBD、UNFCCCのプロセスを通じて、世界の山岳アジェンダ形成・発展に貢献。教育者としても、生態学(主に東ヒマラヤ地域における天然資源管理)の博士課程にて7人の学生を指導した経験を有する。
国内外の様々の賞を受賞。インドの国立生態学研究所や、国立科学アカデミーなど、インドの複数の国立研究機関にフェローとして従事。
IGES 持続可能性ガバナンスセンター
リサーチリーダー
モデレーター
エリック・ザスマン
IGES 持続可能性ガバナンスセンター リサーチリーダー